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2014年7月 8日 (火)

自己陶酔という名の恐怖

無邪気で夢のある、おもちゃ工場が、軍で将軍であった主人公のおじさんであるゼボ将軍が経営者として加わり、おもちゃ兵器を開発して世界を牛耳ろうとする。
主人公:レスリーは、元の無邪気で夢のある、おもちゃ工場を取り戻すべく戦うといった内容。

一件、子供向けな内容だが、強烈なメッセージ色が反映されている。
おもちゃ兵器に対して、なんの武器も持たず陽気に淡々と立ち向かっている、ゼンマイ仕掛けのオモチャは、ガンジーの非暴力主義に通じるところがあるのは、考えすぎだろうか?

後は、ゼボ将軍が経営に参加することにより、社内の気風が、緊迫したモノへと変わっていく。
軍隊なみにセキュリティー体制になるくだりは、さすがに、あえてオーバーな表現をやっていると思うのだが、それでも、「こうやって徐々に自由な空気が失われていくんだよ」的なメッセージが込められているのが判る。

あとは、悪役であるゼボ将軍の狂気と自己陶酔かな?
この作品が作られた1992年東西冷戦の緊張もなくなり、軍縮が進んでいった時代
その時代において、過去の栄光(朝鮮戦争、ベトナム戦争)に取りつかれた将軍と、軍縮が進むことにより、自分の居場所、そして価値観がなくなる事に対する恐怖
何より、おもちゃ兵器を開発する事が、自分の居場所を新たに作り出し、これが新しい世の中の秩序を作り上げていくという自己陶酔
それらが、狂気へと駆り立てていったんじゃないかという描写がなされていたんじゃないかと。
ネタバレになるけど、おもちゃ兵器のプレゼンに関して、ワシントンから軍幹部を呼ぶシーンがあるんだけど、軍幹部が意外と冷めた目で見ているんだよね。
その反応を見て、さらに暗黒面に落ちていくゼボ将軍・・・・・

一方、主人公であるロビン・ウィリアムス演じるレスリーは、まあ、いつもの調子(笑)
バカだけど笑えて夢のある、オモチャの開発に勤しんでいる。
ゼボ将軍とは正反対なのが、いわゆる笑いの緊張の緩和を生み出している。

ただ、最後までわからなかったのが
・ゼボ将軍のお兄さんである、ケネス・ゼボは、なぜ無邪気で夢のある、おもちゃ会社の工場を作ったのか?
父親も大将軍と言われる人なのに・・・・・
軍人という親に反発したのかな?

・なぜ、自分が亡くなった後、社風にあうとは思えないゼボ将軍を、おもちゃ会社に迎え入れたか?
いずれ、息子と対峙する時がくる。
そうなったときに、どこか優柔不断な息子に、この自体を乗り切って一皮むけて欲しいと思ってやったことなのか?
あるいは、軍に居場所のなくなった弟を心配して、経営者として迎え入れたのか?

そのあたりの描写がなかったので、そこは、各々で考えてくれって事なのかな?

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